5月9日~11日、第12回イーストエンドギターフェスティバル2025が催され、
その中の企画、第3回東京ギター展示会にてGMJメンバーの小林良輔、桜井正毅、君島聡(河野ギター製作所)のギターが出展されました。

日本のギタリスト、樋浦靖晃さんと伴子によってオーガナイズされているフェスティバルで、第10回目の時からギター展示も企画されるようになり、以後毎回出展させて頂いております。
製作家のギター展示があり、展示ギターのプロのギタリストによる試奏コンサートがあり、
国内外のトップギタリストのコンサートが聴け、有名ギタリストのマスタークラスがあり、コンクールまで同時並行で開催され、毎回すごい盛り上がりをみせています。
今回も、身体がいくつあっても足りないくらい始終忙しく、濃厚な時間を過ごさせて頂きました。
展示ブースのギターは、プロアマ様々なギターが並んでいたのですが、
洗練されたプロの作品からは学び取るものがとても多く、また挑戦的なアマチュアの作品も本当に面白い。人がそれぞれ違うのと同じで、ギターもそれぞれが個性が光ってて面白い。
こういうイベントではそれぞれのギターの良さを一つでも見つけていってほしいな というのが、製作者からの密かな願いです。
なんでこういう風にしたんですか? なんて、質問ができるのも、展示イベントならではだと思います。どんなことにも、たいてい狙いと理由があると思います!
私は今回、忙しすぎて会場の風景はおろか・・自分のブースの写真まで撮り損ねておりました。
文章ばっかりの記事になってしまって読みづらくてあれなので、
SNS上に掲載されていた写真を拝借させて頂いております。

試奏コンサートでは、斉藤ゆうき君の有無を言わさぬ素晴らしい演奏と、個々の楽器への的確なコメント。若手なのに、ある意味で一番安心してギターを任せられる。
尾崎琴音さんの留学を経て、より音楽に深みが増した演奏。
宮下祥子さんの圧倒的な経験値からの安心して聴ける演奏(そして、桜井師匠へのお誕生日のコメントも頂き、ほっこりしました。ありがとうございました!!)
林祥太郎くんの、全てのギターが名器に変えてしまう美音タッチ!試奏コンサートであることをわすれ、聴き入ってしまいました。
それに加えて、アマチュアのギター弾き比べもあり、製作家としては
とても勉強になり、大満足の企画でした。

夜のコンサートでは宮川春菜さんと上野芽実さんのそれぞれ個性の異なる素晴らしい演奏。それぞれのタイプが全然違っていて面白かったのと、壇上での二人の掛け合いが微笑ましくて、みていて嬉しい気持ちになりました!皆が応援したくなる気持ちが本当によくわかります。これからも頑張っていってほしい!
マルコ・タマヨさんのコンサートでは世界トップレベルの超絶テクニックを堪能することができました。彼だけ流れている時間の感覚が違うのでは・・と思ったほど。
翌日のガラコンではゆったりと歌うような演奏もしていて、もっている音楽の幅の広さを感じました。
彼のマスタークラスを受講した方々皆が口をそろえて、素晴らしい内容だった と言っていたのが印象的です。
ガラコンサートでは、短い尺の中で皆ぞれぞれ個性の光るすばらしい演奏を聞かせてくれました。
Chiawei Lin君は、展示していた君島のギターで弾きなれないギターにも関わらず、圧巻の素晴らしい演奏をしてくれました。嬉しいご提案、本当にありがとう♪
数々のコンクール受賞歴も納得。すばらしいテクニックと、心地よいリズムでした。
彼は普段は、アントニウス・ミュラーや今井勇一さんのギターを使っているようです。それらのギターでの演奏も聞いてみたいですね!日本でソロリサイタルしてくれないかな。
初めて聴くエカチャイの演奏もうわさに違わず素晴らしかったです。
パフォーマンスが円熟されていて、有無をいわさないような盛り上がりを音楽に感じました。
ギターはダマンとのことです。

それと僕個人として、とても印象に残った出来事としては
会場を一時抜け出して聴かせて頂いた、
コンクール出場者である中林奏太くんの演奏。
実は、僕のギターがお世話になっているトラパガさんの愛弟子で、
凄い日本人の生徒がいる と以前から聞いていて気にはなっていたのですが・・
彼の小柄な体格から想像も付かないような、壮大な音楽のスケールと完成度に身震いしました。
コンクールはみごと一位優勝。
きっとこれからどんどん世界に名前を広めていくことでしょう。これからが楽しみです。

このフェス期間、風邪が治りかけの状態だったのですが、がんばってしゃべりまくったせいで、声がほとんどでないくらい枯れてしまいました。(体調自体は回復しており良好だったのですが)
その様子、いろんな方々が、喉に効く薬やのど飴をプレゼントしてくれて、
しゃべれない代わりにいつも口がリスのように膨らんでおりました。笑
皆の優しさに口も心も満たされ・・・
ギターをみた多くのファンの方々から激励の言葉を頂き、次なる製作意欲を充填させて頂きました。風邪をうつしてしまった方がいたら申し訳ないです💦
大変な状況の中、身を削ってフェスティバルをオーガナイズして下さった樋浦夫妻と、
ギターを愛する優しいスタッフの方々に、改めて感謝を致します。スタッフさん達の柔軟な対応力がフェスティバルを支えていました。
本当に色々な事があって、他に書きたいことはいくらでもあるのですが、キリがないのでこの辺で。
次回のフェスティバルは、2026年5月29日~31日と日にちも決まっているそうです。
今から楽しみです!